「審判を志す者は文武両道が大切!」
宝くじスポーツフェアでは、野球教室と並行して地元のアマチュア審判の方々を対象にした審判講習会が行われています。今回は3899試合に出場したという日本記録を持ち、日本シリーズ21試合出場という快挙を成し遂げた岡田審判に、"審判"という職業について語って頂きました。
審判としての基礎、とは具体的にどの様なことでしょうか。 岡田審判:審判にとって一番重要なのは「正しく公平なジャッジを行なうこと」です。特にプロの審判にはハイレベルなものが要求されます。そのためには、まず野球のルールをしっかりマスターして、基本動作などの技術をみがき、現場、すなわちゲームでの対応を勉強して行くことが必要です。 これらが基礎になるわけです。 ルールなどの知識だけがあってもだめ、基本動作や現場の対応だけができてもだめ。これらがバランス良くそなわっていないと正確なジャッジはできません。文武両道ということですよ。
なるほど。野球のルールの勉強はわかるのですが、基本動作や現場の対応とは具体的にどの様なことなのでしょうか。 岡田審判:まず基本動作とは。ジャッジするためにはプレーが見えないとだめですよね。 そのためにはジャッジするバッターや走者や野手との距離をとることが大切です。それと見るための角度をとること。次に見方、すなわち自分の視点を正しい位置におくことです。 これらが基本動作になります。 例えば、視点の位置についてもう少し詳しく話して見ましょう。ランナーがセカンドにスライディングする際、野手がランナーの足にタッチするのか、肩にタッチするのかで、かなり視点がかわって来ます。従い、ランナー、野手、ボールの動きをあらかじめ予想しておくことで、一倍良い位置に視点を持って行けます。 もちろんいつもうまく行くとはかぎりませんので、アウトかセーフかのタイミングをよむことが重要になります。例えば、セーフのタイミングの場合は、足がベースについたかどうかを、アウトのタイミングの場合は野手がタッチしたかどうかを見ることがポイントになるわけです。
まさに失敗が許されない一瞬の判断ですね。
岡田審判:その通りです。プレーヤーは例えエラーしても、次にホームランを打ってチームが勝てば、エラーはあまり問題になりませんよね。でも審判は一度ミスをおかしてしまったら、信用を取り戻すのは大変です。昔は内ポケットに辞表を入れてゲームにのぞんでいた先輩もいました。それ位の気持ちが必要ですね。 あとは、現場の対応について。審判には強靭な精神力がもとめられます。ゲーム途中で抗議を受けても、自分の判断を曲げないこと。そしていかに抗議を短く解決するかが重要です。もちろん人間だから間違いはあります。しかし、「私はこう見た。」ということをしっかり伝えることですね。
貴重なお話、ありがとうございました。また別の角度で野球を知ることができた様な気がします。 最後に審判を目指している方々に一言頂けるでしょうか。
岡田審判:良く勉強して実践を経験して下さい。アマチュアの方は審判を楽しんでいるところもあると思います。でも、私の場合は楽しむなんて考えられなかったですね。 いつも審判人生をかけてゲームにのぞんでいました。そういった審判の活躍が野球をささえていることも、もっと皆さんに知ってもらいたいです。 今日はどうもありがとうございました。