「守備がうまくなるには遊び心が大事!」 小学校の時は投手。1988年にはソウル五輪に出場、ヤクルト入団後いきなりレギュラーとなり新人王を獲得。スピード感あふれる現役時代の守備の記憶がまだ新しい笘篠選手に、子供たちへの指導方法などをインタビューしてみました。
確かに、野球教室を見ていると、バッティングでボールを飛ばすときの方が夢中にな っているかも知れませんね。子供たちの興味を引くためのポイントは何かあるのでしょうか? 笘篠選手: そうですね。僕の場合は教える時の言葉を大切にしています。小学生だと、僕の現役時代のことは知らないですよね。ヤクルトのユニフォームを着ているけれど、「このおっちゃん、誰?」ってみんな思っていますよ。だから、子供たちの注意力が散漫になってしまいます。そこで、こちらの言っていることに集中してもらうために、まず子供たちのわかる言葉で話してあげることが大事です。 中学生を教えるときとは全く違いますね。難しい言葉や専門用語はできるだけ使わない様にしています。あと、堅苦しく接するのではなく、笑顔を忘れず、時には冗談も交えて楽しい雰囲気をつくってあげる様に心がけています。
どの野球教室を見ても、子供たちは最初緊張していますからね。リラックスさせてあげるためにも、わかりやすい言葉や笑いは大切ですね。 笘篠選手: 子供の心をまずつかむことですね。あと、僕は技術的な指導をはじめる前に、いつも監督やコーチからどんなことを教えてもらっているかを聞きます。そして、あまり教えてもらっていないな、と思ったポイントを中心に指導する様にしています。
短い時間での指導なので、効果的な方法ですね。今日はどの様なポイントを中心に指導されたのでしょうか。
笘篠選手:小学生の場合、足腰がまだしっかりしていないので、捕球の時内股になりがちです。だから、足が「ハの字」になる様に繰り返し練習しました。 あと、時間があれば、捕球してから投げる練習もします。両足がとまってしまう子供が多いので、捕球してからのステップを教えます。それがうまくできない子供には、投げずに捕球したら僕のところまで歩いてボールを持って来る練習をします。こうすると自然に捕球から投球までの動作ができる様になります。一回だけの野球教室でも見違える程上達しますよ。
指導方法でかなりちがってくるわけですね。
笘篠選手: そうですね。練習には工夫が必要ですね。あと、捕球の練習のときよく目にするのは、ボールを体の正面で、かつ両手でとろうとし過ぎる子供たちですね。勿論基本の形を身に付けるのは大切ですが、あまりにも基本を気にし過ぎて、無理やりボールの正面に入ろうとして、体がカチコチにかたくなってしまっています。 この傾向は小学生だけでなく、中学生やそれ以上でも見受けられます。手が自由自在に動ける様にしておかないと、色んなゴロには対応できませんよ。だから僕は、シングルハンドだけ、あるいは逆ハンドだけの練習も行ないます。あと重要なポイントは、遊び心をもってボールをとることですね。日本でもアメリカでも、うまい選手は楽しそうにボールを取っていますよね。あれですよ。
今の子供たちにはとても大切なポイントの様ですね。今日はどうもありがとうございました。それでは最後に全国の野球少年に一言お願いできますか。 笘篠選手:まずは夢を持って下さい。でも持つだけでなく、それに向かって努力して下さい。チームの練習だけでなく、普段の生活の中でできることはいっぱいありますよ。例えば僕の場合、とにかくよく走りました。父親がバレーボールの選手だったのですが、足腰を鍛える様によくいわれましたね。だから学校まで5kmの道を毎日兄(笘篠誠治選手・元西武)と一緒に走っていました。小さい時にこうやって走ったことがかなりよかったと思います。みんな、うまくなれる様にがんばって下さいね! 今日はどうもありがとうございました。