野球教室
 

コーチングクリニックキャラバン
〜技術指導力向上講座開設準備事業〜
平成14年度アンケート調査報告

『野球指導者の意識とその環境に関する実態調査』


スポーツ振興くじ助成金を受けて実施しています。

社団法人全国野球振興会(プロ野球OBクラブ)は、技術や知識・経験を的確に伝えることのできる野球指導者を養成するため、技術はもちろん、スポーツ医学・心理学・栄養学など科学的分野に及ぶ養成講座を併設したトータル的指導者養成講座の開設を目指しています。
まずは、その第一歩として、「野球指導者の意識とその環境に関する実態調査」を行いました。その結果を簡単にご紹介します。
アンケート対象者人数内訳
プロ退団者:314名
アマ指導者:214名
合計    528名

その1:少年野球指導者に必要な資質は「子供好きであること」
 
グラフ1は、少年野球指導者に必要な資質を伺った結果です。この結果、プロ・アマ共に一位は「子供好きであること」となりました。また「野球の知識があること」、「明るく元気なこと」が続いています。
まずは子供好きであること、そして野球の正確な知識を持つ、明るく元気な指導者像が理想とされているようです。
また、プロ・アマ別で見ると、プロ出身者は「野球経験」や「野球技術」が必要と考えていますが、アマチュア野球指導者ではそれらをほとんど重視していないという結果が現れました。

その2:必要と思われる知識は「基本動作」
グラフ2では、少年野球指導者に必要な知識は何か?を伺っています。これによると「基本動作」が一位で、次いで「投手の正しい投げ方」、「捕手の正しい捕球、スローイング」、「野手の正しい捕球、スローイング」、「打者の正しいバッティングフォーム」など、基本の知識が重視される結果となりました。
一方、各応用動作やコンディショニング、筋力トレーニング等は低くなっています。

その3:アマは「熱中症対策」、「応急処置等」の必要度を高く感じている
さらにグラフ2では、アマチュア野球指導者が野球以外の知識の必要度を高く考えていることがわかりました。具体的には「熱中症対策」、「応急処置」、「障害予防」などです。少年野球を指導する上で、子供を預かる指導者の危機管理意識の高さが伺えます。

その4:アマは身につけている知識が少ないと感じている
グラフ3の結果から、アマチュア野球指導者の皆さんは身に付いている知識が全般的に少ないと感じているようです。ただし、「応急処置」と「心肺蘇生」に関してはアマチュア野球指導者の方が身に付いていると回答しています。

その5:今後学ぶ必要があるのは「基本動作」そして「熱中症対策」等の一般知識
グラフ4は、グラフ2とグラフ3の結果を重ね合わせ、「必要だと思っている」が実際には「身に付いていない」と回答した数値の差を表しています。つまり、グラフが0より上に上がっている項目が、指導の上で必要であるが、実際には身に付いていないもの=講座の開設が必要なものとなります。これを見ますと、「基本動作」や「熱中症対策」「応急処置」等、科学的なことに重点を置いた講習会であれば、みなさんのニーズにより的確に応えられるのではないでしょうか。

その6:未経験者の自信は一度くじかれて、経験と共にまた自信となる
グラフ5グラフ6を見てください。
未経験者は、指導における各項目について“必要だと思う知識”も“自分が身に付けている技術”も高く見積もる傾向が表れています。しかし、1〜3年の経験をつむことにより、少年野球には多岐に渡る知識はそれほど必要でないこと。そして、基本的なことすら自分に見に付いていなかったことに愕然とするようです。

それが、指導年数を重ねるにしたがって、“必要な知識”が再度増え、“身に付けている技術”も増してきます。つまり、少年野球の指導について、指導経験のない人は理論に対して頭でっかちで、かつ自分の選手経験で容易に教えられると思いがちですが、実際に指導してみると、その自信は一度くじかれ、また“0”から勉強と経験を積み、自信を取り戻していく傾向にあるようです。

従って、指導における「必要な知識」は、指導経験を重ねた人(10年以上)が示した数値の高い項目を選び、それと「身に付けている技術」について、指導経験の浅い人(3年未満)が示した数値の高い項目とを合わせ、差が最も大きかったものを、開設講座のねらいとするのがいいかと考えます。

野球指導者の意識とその環境に関する実態調査を1年間行った結果、下記の講座を開設する事を目的と致します。

◎野球技術(投、打、守、走)の基本

◎安全対策/ファーストエイド
・熱中症の予防と対策
・RICE
・CPR(心配蘇生法)

◎傷害予防の基礎知識
・発育期の障害発生の現状と要因
 A、障害発生の頻度と発生要因
 B、障害の早期発見と早期治療の必要性
・肩、肘、手、指の野球障害と無理のない投球フォーム

◎コンディショニング
・コンディショニングとは
・野球に必要な筋力
・基礎体力と専門体力(野球に必要な体力)
・ジュニアのトレーニング
・スポーツ栄養(体を作る食事)

以上です。社団法人全国野球振興会では、このほかにもアンケートをまとめておりますので、何かありましたらお気軽にお問い合わせください。
アンケートにご協力いただきました皆様、誠にありがとうございました。

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